【客先常駐】金融系の下請けSEがツライ理由とコロナを機に脱出する方法【やめたい】

いま金融系の下請けSEなんだけど、仕事が辛い。正直やめたい。

この記事はこのような悩みを持った方に向けて記載します。

結論から申しますと多くの場合、長くいてもキャリアとしてあまり良いことはないのが、金融系の下請けSEなのではと言えます。

そこでこの記事では、もともと青色の銀行の基幹系システムの統合PJに、金融系の下請けSEとして仕事をしていた筆者の同僚や、 国際ブランドのJ○○カードの下請けSEとして働いていた同僚の経験を基に、卒業した人間の視点から見る、金融系SEのおかしなところや、辛いと感じる理由について客観的に分析していきます。

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筆者は、従業員2万人以上の上場企業の情報システム部門でセキュリティマネージャをしています。転職組が多く、金融系出身の方もたくさんおり、色々と伺っております。金融から脱出した人間の視点で、皆様のお役に立てる情報を提供しようとおもいます。

金融系の下請けSEとして仕事を続けるツラさ

成長に対するつらさ

まず、日々の仕事でスキル的にレベルアップしている実感や、成長していると感じることはありますか?

会社が潰れそうになっても余裕で転職できると思えるような、心の安心感みたいなものを持てるのはとても大切なことなどだと思うのですが、この記事をお読みのあなたは持てますかね?

多くの方が成長している実感が持てないと思っているのではないかと思います。

委託元に対する辛さ

委託元の責任者が、金融畑出身の文系社員だったりするケースですと、ITのことを待ってくわかっておらず、ベンダーに対して理不尽な要求をしろと要求されてしまったり、逆にベンダーさんからは頼られて泣きつかれたり、板挟みになってスキル的にもメンタル的にも辛い経験をしている方が多いのではないでしょうか

委託元の金融会社で中途で入社した人などはIT系の知識もあって、下請けSEである我々に対して理解もある程度してくれる場合があるようですが、金融系の特徴として最終的に一番えらいのは、プロパー(新卒から金融機関に入社して勤め上げている人)であり、中途組はプロパーには役職でなかなか勝つことができない、という構造になっていたり、未だに「上司の発言は絶対」のような体育会系な雰囲気が残っていたりして、委託元に対する辛さを感じ流人も多いのではないかと思います。

システムがデカすぎで全体像が見えない

金融系の基幹システムって、本体以外にもサブシステムが多すぎて、自身が担当しているサブシステム以外のシステムがどうなっているのかって、全くわからない。

なので自身のシステムの処理結果を次のサブシステムに連携したら、その先どうなっているのか正直わかっていない、全体像がつかめていないという場合が多いのではないでしょうか。

なんのためにこのシステムのこの処理作っているのかよくわからないということでモチベーションアップにつながらない悪い部分だと言えると思います。

無駄にセキュリティレベルが高い

金融系のSEは無駄に(無駄な)セキュリティレベルが高い会社が多く、例えば事務居室にスマートフォンが持ち込めないようになっていたり、

個人情報などを取り扱うわけでもないのに、自席のPCがすべてシンクライアント化されていたり(そしてむちゃくちゃ動作がもっさりしている)

監視カメラで24時間監視されていたり、ノートパソコンはセキュリティ上の問題から購入できず、全員デスクトップPCで、打ち合わせに会議室に行ったときは手書きでメモを取る必要があったり、

社員証は自宅に持ち帰ることができず、出社時と退勤時には管理職に返却して、出社時にあさエレベータの前で感触から貰ってエレベータに乗るという運用になっていたり

筆者の専業はセキュリティですが、このあたりの金融系のセキュリティポリシーって基本的には無意味だったり費用対効果がとてつもなく悪かったり、おかしなルールばかりだと思います。

しかし、長くいると居心地が良くなってくる

金融系の下請けSEに限らないかもしれませんが、同じ職場に長くいますと、システムの事や業務のことがわかってきますし、人間関係もできてきますので、どんどん居心地が良くなってくるのではないかと思います。

また、金融系のSIですと結構福利厚生やワークライフバランス的にはホワイトで、仕事もそれほど忙しくなくまったり仕事ができるという意味では良い環境な会社が多いのではないでしょうか。

モチベーション的にもぼちぼちかやや低いぐらいの人が多く、言われたことをやっていれば何も言われない見ないな環境が多く、本当にマッタリするにはいいところなのではと思います。

しかし、当然自分で手を動かすわけではないのでスキルは付きませんし、先程記載したような変なセキュリティレベルの会社で仕事をしているのは正直IT人材としては墓場直行だと思います。

未経験からITに来たみたいな人ですと、割と SIerの下請けから始まるケースが王道みたいになっているかと思うのですが、これも長くいても2〜3年で十分です。

居心地が良くなる前に、早く次のステップに進んだほうが、後々後悔せずにすむのではないかと思います。

マッタリ生きていると将来後悔するかもしれません

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鈴木裕さんの「科学的な適職」という本によりますと、老人に対して「あなたは人生で何に対して後悔していすか?」というアンケートを取った結果「この仕事じゃなかったかもしれない」「この仕事辞めたほうが良かった」など、仕事に関する悩みが非常に多いというアンケート結果が得られたと書かれていました。

死ぬ間際まで、遺恨を残すぐらい仕事選びというのは人生において重要なファクターになるということです。

平成生まれの世代は平均寿命が100歳まで達し、定年退職が70歳を超えているだろうという話もありますし、企業の終身雇用制度は崩壊しており、これからはほとんどの人間が転職を経験する時代に突入します。

金融業界も、ITベンチャーにこれからどんどん淘汰されていく可能性は十分にありますからいつまで常駐できるかもわかりません。

親や先輩が終身雇用で1つの会社にずっと努めていたから、自分も同じでよいだろうという考えは通用しない「ロールモデルのない時代」に突入するわけです。

そんな時代の中で、あなたは今の会社にずっといても、本当に大丈夫だと言えますか?

今一度、よく考えるべきです。

【失業対策】コロナで会社をクビになる前に、SES契約の下請け客先常駐SEが今すぐ行動すべきこと【転職しよう】

関連:SES契約の常駐SEが会社をクビになる前に行動すべきことまとめ

結論:金融系の常駐SEからは転職を推奨します。

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結論として、下請けSEとしてどこかの会社に常駐するのはおすすめできません。よってさっさとスキルアップして転職することをおすすめします。

よくメリットとして、未経験でもIT業界にチャレンジすることができるのはSES系企業の魅力だと解説することがあります。確かにそのようなメリットはあるかもしれませんが、基本的に任せられる作業は単純作業が多く、いつまで立っても裁量権や難易度の高い成長できる案件は降ってこない場合が多いため、長くても数年いれば十分ではないでしょうか。

転職するに当たり、これからの時代を生き残るための技術を身に着けて転職することをおすすめします。

5Gの時代を生き残る技術トレンド

これからの時代を生き残る技術トレンドとして「Iot、クラウド、ブロックチェーン、5G」が注目されていますが、皆さんのステップアップとして最適なジャンルはIotとクラウドだと考えます。

前提として転職するならこれから伸びしろがある世界に行くべきです。例えば金融業界などはこれからYahooや楽天などのIT業界にじわじわと利益を蝕まれていく衰退産業であり、すでに大手金融期間はとんでもない人員削減を開始しています。

つまり現在のネームバリューに応じず、これから伸びしろがある業界にジョブチェンジしていくことが、皆さんの今後の人生を豊かにしていくと筆者は考えています。なので、5Gの時代を生き抜く4つの技術トレンドのどれかを習得すべきなのです。

IoT

生活家電やドアの開閉、ペットにご飯を上げる装置や電源の自動オンオフなど身の回りの家電がこれからはどんどんインターネットにつながっていく時代になります。よって、Iotデバイスに関するプログラミングスキルを身につけることでこれらのITベンチャーなどに転職するというのが、私からのご提案の1つ目です。

クラウド

AWSやGCPなどが有名ですが、これからは「AWSやGCPを基盤として活用した、便利なSaaSサービスの開発」がより激化していく時代です。よって、AWSやGCPに対する理解があるクラウドエンジニアになるという選択肢と、その上で動作するフロントエンドコンテンツを作るWEB系エンジニアという選択肢がありますというのが私からの2つ目のご提案です。

選択肢は2つ

つまり選択肢としては大きく2つあり、

1つは「クラウド上にインフラ構築ができるようになるコース」

もう一つは「WEBやIoTなどのコンテンツを作成することができるコース」です。

どちらに進むにしても将来性は非常にありますし、きっと今の仕事を続けるよりも楽しい未来が待っているはずです。

クラウドに関して学習する

初めてクラウドに関して勉強する場合、AWSが最も日本語ドキュメントや学習教材が充実していますのでおすすめです。どのように勉強すると良いのかは、こちらのリンクを参考にいただくと詳しくまとめていますので、ぜひ読んでみてください。

【コロナで暇なら】ゼロから学ぶ、インフラエンジニアがAWSに構築できるようになるための勉強方法まとめ

プログラミングを学習する

最近のトレンドとしてはPythonやSwift(あとRuby)などが人気で世の中からのニーズも高いです。これらは独学でもドキュメントが充実していますから十分に無料で学習できますが、20万〜30万円程度投資すればプログラミングスクールに入学できますから、本気で自分を変えたいのであればお金を払って効率的に学ぶことをおすすめします。

筆者も大学生の頃から独学でプログラミングを学ぼうとして、何度も挫折を繰り返してきましたが(そしてその結果セキュリティ人材になりましたが)プログラミングスクールに通った結果かなり簡単にRubyをマスターすることができ、今副業でWEB系サービス開発に着手できています。

また、どんなプログラミング言語やスキルを取得すればよいのかわからないといった方や、どんな求人がいま世の中に出ているのかわからないと言った方は、転職エージェントサービスのTechStarsAgentが提供している、無料のエンジニア向けの転職カウンセリングサービスで、一度市場動向などについてお伺いするのがおすすめです。

関連リンク:今学ぶべきプログラミング言語まとめ

関連リンク:おすすめプログラミングスクールまとめ

勉強と並行して転職先も探す

このような状況下ですから、企業も求人を出し渋っていますし、転職したい人も多くなっていますので転職市場は「買い手市場」になります。

なので良い企業に転職しようと思ったら、複数の転職サービスに登録して、常に情報収集を行っておき、良い求人が来たら逃さずに勝負していくというやり方を取ることがおすすめです。

転職サービスとしては以下のサービスがおすすめですから、複数登録して利用していくことをおすすめします。

絶対登録すべきサービス その他にも登録すべきサービスや登録のポイントは、こちらのページで詳しく解説していますのでぜひ併せて読んでください。

関連:セキュリティ人材への転職にオススメな転職サイト、転職エージェントまとめ

 

関連:下請け常駐SEから次のステップに進むためのおすすめ転職サイト

 

関連:【失業対策】コロナで会社をクビになる前に、SES契約の常駐SEが行動すべきことまとめ

 

最後に

記載しましたとおり、コロナにより、多くの企業で新規開発案件が激減しますから、コロナとは関係なくクラウドや内製化が進み、従来型のSIは減少します。不要な人間はあぶり出されクビになる世の中が近く来ますので、SES契約の常駐SEの方は早く次の舵を切りましょう。

やるべきことは、新しいスキルを学ぶことと、並行して転職へ舵を切ることです。

ぜひ頑張ってくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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